我々のコミュニティでは，コミックを中心としたモダンカルチャーコンテンツを工学的に利用するための学術的知見の蓄積と，コンテンツを介して分野を跨る異分野コミュニティ間の意見交流と連携の促進を目指して，コミックの文化資産としての可能性と世界規模での経済的な影響力を高めるための研究を行ってきました．コミックコンテンツは，絵と文字が相補的かつ協調的に利用されているクロスモーダルなコンテンツであるため，計算機によってコミックの内容を解釈したり，コミックを構成する要素を抽出したり，またそれらをコード化・構造化して蓄積するためには，各メディア処理技術やデータベース技術などが必要となります．さらに，これらの蓄積されたデータを活用するためには，システムやアルゴリズムのみならず，人がコミックのエンタテインメントを享受する上でのニーズやインタラクションの分析といった認知的側面を考慮する必要があります．
様々な研究領域にまたがって，コミックコンテンツを中心に据えて，情報交換のみならずデータやコーパスの共有，技術連携を通じてコミックコンテンツの新たな活用法の確立に貢献することが，我々の活動目的です．このような活動理念のもと，このたび，電子情報通信学会ヒューマンコミュニケーショングループ第2種研究会としてコミック工学研究会を設立いたしました．
https://www.hcg-ieice.org/studygroups/
つきましては，来たる2019年7月27日（土）に明治大学中野キャンパス（東京都）において，コミック工学研究会のキックオフイベントを開催致します．パネルトークとして，コミック工学研究会委員長相澤清晴先生と漫画家赤松健先生，小沢高広（うめ）先生との対談を企画しております．また，これまでにコミック工学研究において活躍されてきた研究者の先生方からコミック工学の学術的挑戦として4件の技術紹介，関連する実務家からの現場の意見や国際的な学術コミュニティの広がりなどのコミックを取り巻く現状についての紹介を4件，企画しております．また，クロージング後にはコミュニティのさらなる広がりを見据えて意見交換会を開催予定です．当日参加も可能となっておりますので，ぜひとも，みなさまお誘い合わせの上，ご参加ください．文化的・経済的なニーズが高まるコミックの潜在的な魅力と可能性を引き出すために，研究会として本格的にスタートするコミック工学にご注目，ご協力をお願い申し上げます．
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日時・会場
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日時：2019年7月27日（土）
会場：明治大学中野キャンパス低層棟5階 ホール
〒164-8525 東京都中野区中野4-21-1
lhttps://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/nakano/access.html
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プログラム
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※講演タイトルは仮タイトルとなります．
（12:30 受付開始）
13:00 研究会の設立趣旨
松下光範（関西大学）
13:20 パネルトーク 漫画家×研究者
パネラー：相澤清晴（東京大学），赤松健先生（漫画家），うめ・小沢高広先生（漫画家）
ファシリテーター：山西良典（立命館大学）
14:00 休憩
14:20 コミック工学の学術的挑戦
・松井勇佑（東京大学）：画像処理ｘコミック「コミック画像を検索する」
・三原鉄也（筑波大学）：メタデータｘコミック「コミックの意味と構造を扱うWeb技術」
・中村聡史（明治大学）：行動科学ｘコミック「コミックのネタバレは悪か？」
・中村剛士（名古屋工業大学）：知識処理ｘコミック「コミックとオノマトペ」
15:40 休憩
16:00 コミックを取り巻く現状
・石渡祥之佑（Mantra）： 漫画翻訳エンジンMantraの挑戦
・岩田基（大阪府立大学）：MANPU−世界的な学術コミュニティの広がり−
・柳瀬直裕（ブックウォーカー）：漫画ビジネスとAI
・村上聡（株式会社イーブックイニシアティブジャパン）：AIでeBookJapanを加速できるか？
17:20 クロージング
クロージング後 意見交換会（晴天時にはセントラルパーク内での交流を予定しております）
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参加費と事前登録の案内
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１．参加費
（一般） 事前：2,000円 当日 2,500円
（学生） 事前：1,000円 当日 1,500円 無料
※「知の還元」を考慮し，学生参加無料と致しました．
２．事前登録
https://forms.gle/JssDjw5kMGCcP5Ub9
事前参加登録頂いた方には，後ほど，事前参加費の支払い方法をご連絡致します．
事前参加登録締め切り 7月6日
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お問い合わせ先
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cc-admin [at] m.cs.osakafu-u.ac.jp
当日の代表者：中村聡史（明治大学）
協賛：日本画像学会，映像情報メディア学会
